読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

ーグイン・サーガー 中島梓は巫女であった

中島梓氏 (注: 本作のペンネームは栗本薫。私の嗜好でこちらで紹介) の、

グイン・サーガ』(ハヤカワ文庫)という物語をご存じだろうか。

本編130巻と外伝22巻、全152巻からなる壮大な英雄譚(サーガ)。

初刷1979年から、中島氏の物故(2009年)による2012年の絶筆刊行まで、

実に30年以上。累計3,000万部を超えて愛されるベストセラーだ。

 

豹頭の仮面―グイン・サーガ(1) (ハヤカワ文庫JA)

豹頭の仮面―グイン・サーガ(1) (ハヤカワ文庫JA)

 

  

グイン・サーガ130 見知らぬ明日

グイン・サーガ130 見知らぬ明日

 

後年の闘病記で作者の体調を知れば、作品のクオリティを最後まで

保ち続けた事にも驚嘆するが、それは作者自身も語っているように、

本作が「物語の神が紡いだ」ものだからだろう。

中島氏が巫女のように、神の物語の語り部となって、『グイン・サーガ』は

世に現れた。

そして永遠に再開される事のない中断に、自分を含めどれだけの

愛読者が嘆いたことか。

 

130巻「見知らぬ明日」の読了後、一部未読のあった外伝を、揃えて読んだ。

中島梓氏を通じて、綿々と紡がれてきた神の物語は、これで全部だという

感慨と共に。  

人生の半分近くをグイン・サーガと共に過ごしてきた。

今なお、受け止めきれない早過ぎる中断。

 

2年を経て、少しばかり理解ができたのは、やはりこれは神の物語だという事。

神は人間の事など、一顧だにしなくて当然だ。

神の物語であるが故に、人間は翻弄されても仕方がないのだ、と。

 

 私はオカルトもスピリチャルも興味はないが、「物語の神」は存在する。

グイン・サーガを読んで、これからそれを確認する事が出来る人は幸せだ。

あなたを待つ150冊以上の物語が、未完に終わる事を恐れずに、

どうか第1巻「豹頭の仮面」を手に取って欲しい。

 

人は弱く、善悪の間で揺れ動く。だからこそ、愛おしい。

LIFE IS GONE.    それでも人生は続いていく。

そう、ヤーンの御心のままに。

                                                                                  以上   ふにやんま