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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

眠れぬ夜に小野不由美

読書

小野不由美と言えば実力者であり、

小野不由美といえば「十二国記」である。ここまでOKですね?

数ある傑作の中、私のお勧めは、

屍鬼〈上〉

屍鬼〈上〉

 

 既に文庫化されているが、ここはハードカバーで読んで欲しいところ。

上巻550頁、下巻は更に厚さを増して700頁超。しかも2段組み!

長いぞー。

本作、かのスティーブン・キング呪われた町』の本歌取りなのだが、

 

呪われた町 (上) (集英社文庫)

呪われた町 (上) (集英社文庫)

 

オマージュと呼ぶにふさわしく、さすが小野不由美、オリジナルよりも

緻密に、且つ面白く仕上げている。

屍鬼』は本当に良く出来ていて、まさに換骨奪胎。

キングの原作を知らずとも十分に楽しめるけれども、

是非読み比べをお勧めしたい。

順番はどちらが先でも構わないのが、またすごい。

 

日本人はどうしても、悪魔や吸血鬼ものにリアリティを感じづらい、という

原作のハンデを、『屍鬼』は見事に土俗的な舞台設定でクリア。

(そう言えば、欧米人はどうしてあんなにゾンビものが好きなのか?

キリスト教的な精神構造と関係あるのか? )

しかも550頁の上巻丸ごとを、ほぼ何も起こさないで終わらせてしまう、

思い切りの良さがいい。

淡々と進む上巻の描写から、下巻のジェットコースター状態まで、

読者を溜めにためて、なお飽きさせないその筆力に、驚嘆すること必至。

 

この2作で、かなりの速読家でも1週間は楽しめると思うが、

「眠れぬ夜メーカー」小野不由美の他のお勧めも紹介しておく。

 

◇「これは、家に置いておくと、もしかしたら良くないことが起こるのでは?」

  と思わせた過去唯一の本。グロテスクな描写は一切無いが、ひたひたと

  怖さが背筋を駆け上ってくるような読後感。怖いぞ。知らないぞ。          

残穢

残穢

 

 

 ◇学園?幽霊もの。親子で読める全7巻。明るく楽しく恐ろしく。

ゴーストハント1 旧校舎怪談 (幽BOOKS)

ゴーストハント1 旧校舎怪談 (幽BOOKS)

 

 ◇離島という閉鎖環境の中で、じわじわと進む島伝承の邪教に絡む謎解き。

   根気のいる本だが、小野不由美の醍醐味が詰まった一冊。

 

黒祠の島 (祥伝社文庫)

黒祠の島 (祥伝社文庫)

 

                                                                                                以上   ふにやんま