ふにやんま ー 世界の小所低所からー

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続:セブン銀行のビジネスモデルを考える

我ながらしつこいが、興味があるもので。

本稿、以下の続き。

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8月21日の日経新聞に、珍しくセブン銀行の運営スキームに

触れた記事が掲載されたので是非残しておきたい。

www.nikkei.com

【記事抜粋】

セブン銀行向けにALSOKが用意した「現金センター」は全国に

 36カ所あり、1日当たり現金160億円を取り扱う。

 セブン銀行のATMは1日に200万人が利用する。

 出し入れされる紙幣の数はケタ外れに多い。

・それでもセブン銀行は、ATMの稼働率を99.9%以上に高め、

 「世界一止まらないATM」とまで言われている。

 それほどの稼働率の高さを陰で支えているのがALSOKだ。

・もう1つは、ATMが故障したときの初期対応。

 店頭のATMでキャッシュカードや紙幣の詰まりといったトラブルが

 発生した場合、 ALSOKの隊員に自動的に直行指示が飛ぶ。

 これは隊員指令システムそのものだ。

・最も重要な役割はATMの紙幣が「欠品」することも「あふれる」

 こともなく、常に計画通りの平均現金残高をATM内に維持することだ。

 ALSOKの現金センターには合計45人の資金計画担当者がいる。

 このスペシャリスト集団が2万1000台を超えるATM1台ごとに

 入出金の傾向を地域特性なども加味しながら分析。

 毎週、計画と実績の差をチェックして予測精度を高めている。

・2015年3月には、新たなミッションが加わった。

 セブン銀行が「新移動ATM車両」の運用を開始したからだ。

 この車両の運転や移動先での現金の補充・回収、トラブル対応にも、

 ALSOKの警備網で対応する。

なるほど。

となると、前稿で私がセブン銀行ATMのキャッシュ源として挙げた、

セブンイレブン店舗 18,000店 × 日販70万円弱=126億円が、悪くない

数字だったという事になる。

126億円プラス、ALSOKが補充するという160億円を足したもの、即ち

総額286億円が、セブン銀行全体の一日当たりの出金総額の理論的な

最大値という計算になるからだ。

 

最大値の44%、半分弱を店舗の売上げ入金で確保出来る前提がある

ならば、オペレーションの難易度は相当下がると見ていいだろう。

繰り返しになるが、ATMごとの在庫金額を一定に保つ為の総額

が286億円であって、平均的な1日@の出金総額は、286億円を

かなり下回るはず。

 

しかも店舗における売上げの多寡と、ATMの出納総額は、正比例の関係に

なるはずなので、実際にはセブン銀行ATMが、

「世界一止まらないATM」

であり続ける事は、そんなに難しい事ではないように思う。

ALSOKの現金センターには合計45人の資金計画担当者がいる。

このスペシャリスト集団が2万1000台を超えるATM1台ごとに

入出金の傾向を地域特性なども加味しながら分析。

この発想はまさに「お金の単品管理」。

非常に大層に聞こえるし、精緻な予測作業を実際に行ってもいるのだろうが、

その対象となるのは、都市部の予想以上に限られた店舗ではないか、

(もちろん少ない数ではないが)というのが私の推測。

 

セブン銀行ATMサービスについて】

 出所:セブン銀行 / 2015年3月期 第3四半期決算リリース  2015.02.06 

 http://www.sevenbank.co.jp/ir/library/earnings/pdf/20150508_J1_TS.pdf

・ATM設置台数は21,056台(前期末比7.9%増)

・当期のATM1日1台当たりの平均利用件数は100.9件

(前期比6.4%減) 

しかし、セブン銀行の決算情報では、286億円のうち大体どの程度が、

出金されているのかを推測できるようなデータが、見事にひとつも開示

されていない。

セブン銀行の場合、預入よりも出金が圧倒的に多く、

預入 ≒ 店舗売上げと見ていいはず。

従って、「平均利用単価」が開示されていれば、出金総額の概算が

可能になるのだが。

 

「肝心かなめの部分は、絶対に開示しません」

このあたりが、いかにもセブン&アイホールディングスらしい。

私の興味を惹いてやまない所以である。

 

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                                        以上 ふにやんま