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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

「子供の幸せ」と「教育の限界」(上)

大仰なタイトルですいません。

いちサラリーマンですので、難しいことは書けませんからご安心を。

 2013年末の邦訳初刷、今確認してもAmazon「児童心理」カテゴリで引き続き1位のベストセラーです。

『成功する子 失敗する子〜何が「その後の人生」を決めるのか 〜』2013

ポール・タフ 著、高山真由美 訳

成功する子 失敗する子――何が「その後の人生」を決めるのか

成功する子 失敗する子――何が「その後の人生」を決めるのか


出てすぐに読みました。

この本のエッセンスは、抜粋すると次の2文です。

エインズワースは1960年代から1970年代にかけての一連の研究で、幼少期の愛情をこめた育児は行動主義者たちが思っているのと正反対の効果を生むことを示した。生後1か月ほどのあいだ、泣いたときに親からすぐにしっかりとした反応を受けた乳児は、1歳になるころには、泣いても無視された子供よりも自立心が強く積極的になった。 就学前の時期には同様の傾向がつづいた。つまり、幼児期に感情面での要求に対して親が敏感に応えた子供は自立心旺盛に育った。

エインズワースとボウルビイの主張によれば、親からの温かく敏感なケアは子供が外の世界に出てゆけるための「安全基地」となるのである。

幼少期の愛着関係が与える精神的な効果は一生つづく、とエインズワースはいう。(中略)幼少期の愛着関係が生涯にわたる影響を生む。

心理学者の岸田 秀氏は、

男の子は母親の自我をコピーしながら育ち、自らの自我とする。従って母親との関係性がそのまま、生涯にわたって他者との人間関係においても続いていく

と看破しました(私の解釈ですので。岸田先生の原文とかなり違うと思いますが、怒らないで下さい)

幼少期に受けた愛情が、自尊心や幸福感の源となり、その後の人生を大きく左右する訳です。


急にこの本のことを思い出したのは、

『アメリカ下層教育現場』林 壮一   

 2008  光文社新書 

アメリカ下層教育現場 (光文社新書)

アメリカ下層教育現場 (光文社新書)

 

を今朝、読み終わったからでして。

ノンフィクションライター、林 壮一氏の異色のキャリアについては光文社新書の著者略歴から転記します。

1969年埼玉県生まれ。東京経済大学卒。大学在学時にワタナベジムに所属し、ジュニアライト級でプロテストに合格するが、左肘のケガで挫折。週刊誌の記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年、渡米。ネヴァダ州立大学リノ校ジャーナリズム学部プリントメディア学科で10科目を履修。2006年9月、10年の取材を重ねたボクシング・ノンフィクション『マイノリティーの拳』(新潮社)を刊行。他の著書に『メジャーリーグ・オブ・ドリームズ』アスコム)がある。

ひょんなことから林氏は、劣悪な生育環境の為、他者との関係性が上手く築けない子供達の集まった学校、「チャーター・スクール」の教壇に立ちます。

その異国の教師としての日々を綴ったのが、『アメリカ下層教育現場』です。

なかなか面白そうでしょう?

予想通りとても面白かったのですが、ブログとしては長すぎるので、上下2回に分けてご紹介させて頂きます。

次回予告ではないですが、新書のカバーから紹介文を引用しますね。

アメリカ在住ノンフィクションライターである筆者は、恩師に頼み込まれ、高校の教壇に立つことになった。担当科目は「JAPANESE CULTURE(日本文化)」。前任者は、生徒たちのあまりのレベルの低さに愕然とし、1カ月も経たないうちに逃げ出していた。そこは、市内で最も学力の低い子供たちが集まる学校だった。

赴任1日目、筆者が目にした光景は、予想を遥かに超えていた。貧困、崩壊家庭と、絶望的環境の中で希望を見いだせない子供たちに、筆者は全力で向かい合っていくが・・・。

子を持つ全ての親、教育関係者必読のノンフィクション。

うーん。何ひとつ間違った事は書いてないのだけれど、本質を見事に外しているような・・・。

出版社の惹句(じゃっく)と言うのは、どうしてもセンセーショナルな、「売らんかな」のトーンが染みついていますね。

              以上 ふにやんま