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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

博多では何故サバを刺身で食べるのか

博多に出張されたかたは「ごまサバ」を飲み会で勧められた経験があると思います。博多の人はサバが大好きです。

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ここで言う「ごまサバ」は同名のサバの品種名ではなく、サバの刺身をごま醤油で和えたもの。酒の肴ですが、〆でご飯に乗せて熱い出汁を張っても最高です。
ちなみに「ごまサバ」に使われるサバは品種で言うと「マサバ」です。品種「ゴマサバ」で料理「ごまサバ」を作ると美味しくないのだそう。うまくいかないものです。
 
旨みたっぷりの新鮮なサバの刺身に、ごまの風味が効いて、お供はビール、焼酎なんでもござれ。博多では焼き鳥屋さんでも、ごまサバやごまカンパチだけは、なぜか定番メニューにあったりします。
 
博多では人気メニューだけあって、各店工夫を凝らしています。ごまサバにあえる、ごま醤油も店ごとに全然違うんですよ。
サラサラしたものから「ごまだれ」に近い濃厚なものまで。
さばの味が活きるので、和えずにごま醤油を付けて食べてください という
別盛りスタイルの店もあります。
 
シンプルに博多こうとうネギ、切りゴマ、生姜を乗せて、生醤油をかけて食べても勿論美味しい。
 
博多では「酒飲み必ず食すべし」の、まことに結構な酒肴なのですが、皆さん疑問に思いません?
あれ?サバって生で食べて大丈夫なの?
 
地元では「それだけ博多のサバが新鮮な証拠でしょうが」と力説する人が多いです。
 
でも、単純に鮮度の高いサバなら、日本全国どこでも手に入るはず。極論すれば、釣ったサバをその場で捌けば良いのですから。獲れてからの時間の問題なら、流通過程でいくらでも工夫ができる訳で。
日本中いたるところでサバの刺身が名物でもおかしくないはずです。
 
では何故、サバの生食は全国で普及しなかったのでしょうか?
 
これには諸説あって、まずは2015.3.14 ご当地 西日本新聞のコラム「春秋」から読んで頂きましょう。
サバに寄生する線虫の一種アニサキスが生きたまま人の体内に入ると食中毒を起こす。だから、関東など東日本では火を通して食べるが、北部九州など西日本には生食の習慣がある。
 
▶なぜ大丈夫なのか。最近の研究では、太平洋側と日本海側ではアニサキスの種類が異なり、日本海側のものはサバの内臓に寄生後、肉に潜り込む率が極めて小さいとの説がある。 

ほかにも「群生するサバ自体の地域差で、寄生虫が身に移行しないものが博多近海に多い」という説も見たことがありますが、寄生虫の生態差説のほうが、論理的に納得できますよね。

 
サバは回遊するから、長いスパンで見れば、その特徴は交雑で希薄になるはず。
寄生虫なら、宿主間の移動は考えにくいから、エリア差が保たれている事は矛盾がありません。
 
 ◇事実関係を正確に捉えたこのようなブログもあるのでご参考に。

 
博多のサバでも内臓には寄生虫がいるので、ワタを捌いている最中に虫を見つけて以来、ごまサバが食べられなくなったという女性の話は聞いたことはあります。内臓に留まって何処にも行かないでくれているアニサキス諸氏には、感謝しておきましょう。
 
可能性は完全にゼロとは言えませんが、博多の「ごまサバ」は無視して大丈夫なぐらい、寄生虫のリスクは少ないということです。
鮮度の問題ではないという点は生牡蛎と同じですね。
あまり知られていませんが、博多は実は牡蛎も旨いのですよ。11月からは殻付きの牡蠣を自分で網で焼いて食べまくる「かき小屋」も始まります。
WELCOME TO HAKATA!
 
では、皆さん今まで以上に安心して「ごまサバ」をモリモリ食べて下さいね。
                                                                                  以上 ふにやんま