ふにやんま ー 世界の小所低所からー

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成人の日に歌詞引用問題を考える

はてなブログを少し騒がせている歌詞引用の問題。

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たとえばですけれど、下のような胸を打つコラムも、はてなブログだったらグレーゾーンなのでしょうか?

歌手の中島みゆきさんが以前、ラジオの深夜番組を担当していた。情念渦巻く歌詞を編む人とは思えない、軽妙な語り口で人気だった。著書「伝われ、愛 月曜のスタジオから」(新潮社)にリスナーの便りを紹介している▼父親の会社が倒産した、という男性。バイトに追われ、学校をやめた。未練を断つつもりで制服に火を放つ。「ほとんど燃えてしまった制服の、火を急いで踏んで消して」、そして泣いた。▼女性は夢を抱いて看護学校へ。現実に直面した。やっと飲ませた薬を顔中に吐きかけられる。お尻を触られ、緊急ベルを何度も鳴らされる。「自分で選んだのだから、やれるところまでやってみよう」。けれど、彼女自身が病に倒れてしまう。▼失望。怒り。挫折。多くの若者が思いを寄せた。その中の1通がきっかけになる。〈あたし中卒やからね 仕事を もらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の 文字はとがりながらふるえている〉。そんな歌を作った。▼中島さんは書く。「今の瞬間も、誰かどこかで、やっぱり頑張っているのだと、そんな気配を感じることができたなら。どれほど、人は励まされることだろう」。曲の名は「ファイト!」。心折れそうなときの、中島さんからの応援歌である▼〈ファイト!闘う君の唄を 戦わない奴らが笑うだろう〉〈冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ ファイト!〉。きょう、成人の日に。

出所:2016.01.11 西日本新聞 朝刊コラム『春秋』 

補足しておきますと、西日本新聞というのは福岡県では発行部数№1ですが、実質的には業界用語で言う「地方紙」「ブロック紙」ではなく「県紙」という、微妙な立ち位置の新聞です。その朝刊の看板コラムが『春秋』です。 

伝われ、愛―月曜のスタジオから (新潮文庫)

伝われ、愛―月曜のスタジオから (新潮文庫)

 

憶測ですが新聞社のようなメディアの場合、流石にJASRACとの間に何らかの契約、包括的な合意を交わしているのでしょう。

著作権は自らの死活問題でもあるだけに、日本新聞協会も相当神経をとがらせているはずなので、そのあたり抜かりがあるとは思えません。

ネットワーク上の著作権について|新聞著作権に関する見解等|声明・見解|日本新聞協会

 

上のコラムの場合、確かに「引用の範囲」は過剰でないように見えます。ですが『ファイト』作詞者が中島みゆき氏であると類推はさせるものの、断定は出来ない書き方ですよね?

これは西日本新聞社の場合、全く問題にならない環境を既に整えていると思いますが、「はてなブログ」に同じ文章が掲載された場合「望ましくない」という判断になるのではないでしょうか?

確かに曲名・作詞者・作曲者・編曲(詞)者等を適切に明記せず、歌詞全文を引用しているようなブログを見るとさすがにアチャーと思います。それはないわと。

「日本では知財に対して敬意を払う文化が無い」

「まず本のコピーを取って配るのをやめなさい。本は価値があると思ったら、買うように人に薦めなさい」

とセミナーで聞いたことがあります。講師は鍋山 徹氏だったと記憶しています。     

注)鍋山氏 略歴  ↓

http://www.takemotonaokazu.com/office/pdf/20100310.pdf

ですが「節度ある引用」の範囲を守っての歌詞転載の機会は、ブログ環境として整えて欲しいなと思います。

無料ブロガーですけど。

Proにしようとか1回も思ったことありませんけど。

要望だけで負担はしないフリーライダーですけど。

零細・泡沫ブロガーですけど(これ別の話か)

 

蛇足:例に挙げさせて頂いたコラムは総合評価

『たいへんよくできました』

なのですが、文章のプロである新聞記者、ましてやメインコラムで筆を執られるようなかたが中島みゆき氏に対して「情念渦巻く歌詞を編む」といったステレオタイプな表現を使うのはイマイチじゃないでしょうか?

広く流布した表現のほうが簡潔な文章に仕立てやすい、読者にも伝わりやすい、というのは分からないでもないですが。あと「軽妙な語り口」も同じですね。冒頭部以外は完璧なだけに惜しまれます。

畏れ多い?勢いに任せてものを言うな?その通りです。申し訳ございません。 

生意気言ったお詫びに、西日本新聞社協賛の映画『はなちゃんのみそ汁』公式サイトのリンク貼っておきます。

宣伝効果ほぼゼロなのが辛いところ。

でも「気は心」と知るのも、新成人の皆さんには大事なことですからね〜。

hanamiso.com

以上 ふにやんま