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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

ふにやんま流 大学受験術

受験

学校の先生、特に公立高校の先生は学生時代に真面目だったかたが多いですよね。

誤解を恐れずに言いますと、真面目に勉強はしてきたものの、そこそこの成績しか残せなかったというタイプの先生が多い。そこには注意が必要です。何故か?

受験はテクニックだ、ということを肯定したがらないから。

要領のいい勉強法というものに、根本的な嫌悪感を持っておられるのではないかと。でも、実際に受験するのはあなた達です。そこを忘れちゃいけない。

 

勉強は受験のためにするものではない。

高校時代の苦労は人生の財産。

努力そのものが尊い

すべて正論ですが、教わる側にしてみればたまったもんじゃない。

公立高校の先生の中には、最新の受験事情に疎いかたも結構おられます。

高校は予備校じゃない!

そういう強い信念をお持ちなんでしょうね。そうでないと生徒にとって有益な情報を、自発的に学ばない事の説明が付きません。

 

以下、30年近く前に大学受験で苦しんだおじさんからのアドバイスです。

 

1. 勉強法から勉強しよう

参考書や問題集は、厳選した定評のあるものを沢山持っている。

では勉強法の本は読んだことがありますか?

勉強法にも参考書はあるんですよ。効率的に勉強する手段について、知っているか否か、考えたことがあるか否かで大違いです。

 

私が高校生の頃はネットもAmazonも無く、受験情報はソースがごく限られていました。

手探りで、本当に一冊ずつ勉強法の本を本屋さんで注文するしかなく、一冊読んではその中で紹介されている別の勉強法の本をまた注文する。まどろっこしい話でしょう?

当時は受験本のジャンルがまだ小さかった上に、読者レビューのような便利なものも無かったので、ハズレも結構多かったと記憶しています。

 

私の場合、予備校の英語講師のかたが書かれた本が一番役に立ちました。さすがにもう絶版のようですが、その本のおかげで志望校に合格できたようなものです。新鮮だったのは、

夏場の勉強にクーラーは必須。親にバイクを買ってもらうくらいなら、自室にエアコンを付けてもらうこと(結局、付けてもらえませんでしたが)

机と椅子にはこだわるべき。椅子は長時間座っても疲れないものが必要。

といった環境面のアドバイスですね。 

なにしろ田舎の高校生だったので、世の中にアレルギー性鼻炎の市販薬というものがある、ということすら初めて知りました。

書名すら出てこないのが恥ずかしく、著者様には申し訳ない限りです。とほほ。結構調べたんですけどね。

 

あとはエール出版社「合格作戦」シリーズ。

直近のAmazonレビューを見ると急激に評価を下げつつあるようですが、それは一旦置いといて。

それこそ中身を暗唱できるほど、繰り返し読みました。バックナンバーも探し回りました。身近にいない、志望校に受かった人の勉強法を知る貴重な本。まさに暗夜の灯火(ともしび)でした。 

私の東大合格作戦 2017年版 (YELL books)

私の東大合格作戦 2017年版 (YELL books)

 

 

私の早慶大合格作戦 2016年版 Part1 (YELL books)

私の早慶大合格作戦 2016年版 Part1 (YELL books)

 

自分が高校生の時にこんな本があれば、涙しましたね。

コミックドラゴン桜も、根幹は和田秀樹氏と同じです。ただし肝心の勉強法は、漫画の世界のことなので、あまり真に受けないように。

ドラゴン桜 全21巻完結セット (モーニングKC)

ドラゴン桜 全21巻完結セット (モーニングKC)

 

 

学校ではなかなか教えてくれない勉強法って、結構あるんですよ。教科書関係だけで挙げてみても、

「教科書ガイド」というものが存在する

授業で分からなくなったら、これに立ち戻ればいいから便利。持っているだけて安心感。学校の先生は勿論嫌がります。教科書の問題の答えが書いてある訳ですから。

教科書はどこの出版社のものでも自由に買える

科目毎にスタンダードと言われる教科書は決まっています。マイナーな教科書はそれだけでハンデ。当然ながら自校で採用していない教科書を、わざわざ勧める先生もいないでしょう。

教科書は一冊って誰が決めたん?

本田圭佑風にキメてみました。書き込み用の教科書と、まっさらな教科書の2冊持ちとか。辞書も教科書も道具と割り切って、ボロくなったら買い換えたらいいんです。

 

2.偏差値で受験校を決めるのは愚の骨頂

大学には、当たり前ですが大学毎の出題傾向というのがあります。

過去問を押さえずして受験をするのは、それこそ愚の骨頂というもの。

高3の秋になってから、偏差値別の大学リストとにらめっこしているようでは、戦わずして負けが決まったも同然。

受験というのは、志望校の出題傾向を徹底的に分析して、十分な対策を打った上で臨むもの。

仮に偏差値は同じでも、大学によって出題傾向は全く違うのだから当然でしょう?

 

3.志望校に特化した勉強が現役の強み

家庭の事情で浪人が許されない、といったかたは気を悪くしないで欲しいのですが、現役の強みは一発勝負に出られること。

その強みを活かして、志望校対策に徹底的に特化するという手があります。

あなたの通う高校は、卒業生の進路を開示していますよね?

卒業生の合格者が一番多い大学と、自分の志望校が同じレベルならば安心です。授業にしっかり付いていきさえすれば、高い確率で合格できるでしょう。

 

問題なのは、そうでない場合。

学校の授業から逸脱する覚悟が必要です。

先生の言う事を聞いていても志望校には受からない。であれば、自分で合格プランを立てるしかない。自己分析能力と戦略性が求められます。これがなかなか現役高校生にはキツい。塾や予備校を頼るかたが多いのも頷けますが、自分のことは自分が一番良知っていると思います。

 

灘、開成、ラ・サールのような超難関私立高校は、昔は二つの点で有利でした。

①授業のカリキュラムが、難関大学向けに組まれていた。

学年の大半が、世間で言う難関大学を受験するような高校は「塾に行く必要なんて無い」と必ず言います。授業自体の難度が高く、周囲に付いていきさえすれば自ずと難関大学に受かるだけの学力が身に付く、というカリキュラムは公立校では望めません。

 

②受験術(ノウハウ・ドゥハウ)の蓄積が地方公立高校の比ではなかった

Webによる知識の共有が無い時代ですから、これが非常に大きかったはずです。

前述の和田秀樹氏も、地方公立高校からの東大入学者のほうが、独力で受験プランを立ててきただけあり、総じて優秀だったと書いていました。

 

ところが今は違います。門外不出だった受験術はオープンになり、誰でも知ることが出来るようになりました。

難関高校在籍のメリットは「周りに付いていきさえすれば!」というモチベーションの維持ぐらいのものではないでしょうか。

余談ですが、中高一貫の進学校で、比較的簡単な中学数学は2年間で終了、難度が上がる高校数学にはしっかり3年間を充てて、最後の1年で志望校対策、というカリキュラムを紹介していました。

教科書を駆け足で2年間で終えて、最後の1年間で受験対策、というやり方を取っているところが進学校には多いようですが、これも高校数学に付いていけない生徒を大量に生み出す要因でしょう。

何故気が付かないのか、不思議でなりません。

 

現役受験生の中には、東大理Ⅲを受けるのが当然と自他共に認めているような飛び抜けたレベルの子もわずかながら存在します。

でも、そんな一握りの子以外の能力差は実はごくわずかだと、ここは無理にでも思い込んでください。弱者には弱者の戦い方があります。

ちょっと自分にはキツいかな?と思う大学に行きたいのならば、現役生にしか出来ない荒業に出ましょう。

とにかく第一志望校だけに対策を特化する。

・第一志望校向けの勉強しかしない

・第一志望の出題範囲に無い事はやらない

第二志望校は、最小努力で受験できるところを探す (第一志望校向けの勉強で、完全にカバーできるのが理想) 

 

保守的な先生が、いかにも顔をしかめそうな事ばかり並べましたが。

第一志望以外は完全に捨てろという事。

そのくらい思い切る事が出来れば、集団から抜け出せそうな気がしませんか?

 

4.志望校は数字と知名度、人生設計で考える。

スマホはLINEの道具ではありません。情報を取りにいくツールとして有効活用しましょう。受験にはデータと分析が必要です。

東大・京大の学部卒業生は約3,000人

早稲田大学:10,000人

慶応大学:6,500人

学部の数から考えれば、大変な狭き門に見えますよね。

 

でも、分解して数字で見てみましょう。

平成28年の一般入試出願倍率】

東大文科一類 :  3.01倍 (前期)

京大 法 : 2.7倍(前期)

早稲田 政経 : 6.02倍(学部計)

慶応 経済 : 10.56倍(学部計)

 

昨今の慶応人気には驚きですが、超難関と言われる大学の看板学部でも、さほど倍率自体は高くないのが分かるはず。

その分、偏差値が高いよって?駄目ですよ、名前負けしちゃあ。弱者の戦い方があるって言ったばかりじゃないですか。

東大でも受験のステージに上がりさえすれば、3人に1人が受かる訳です。

どうですか?急に門が広がった気がしませんか?

東大や京大のように、2次試験まで含めた受験科目が他の国立大学よりも多い場合、志望校に決めてステージを登り始めたら、途中下車は出来ても途中乗車はまず出来ません。

高3の秋になって成績が上がってきたから、社会をもう1科目勉強して東大を受けたよ!なんて話は聞いたことがないでしょう。

要は母集団が固定していて、一発狙いの受験生を受け付けない構造なんですね。これをどう取るか。

ただし、人に1人ならば、その1人は絶対に俺(私)!と思えない人はちょっと向いてないかも。3人のうち2人も落ちるんだ!と最初に思った人は、まず性格から変えていきましょう。無理だって。

 

あなたが春からの新高校1年生ならば、次の2つはとても勿体無いと、あらかじめ忠告しておきます。

難関大学は志望校として考えるつもりが初めから無い

いざとなれば数学は捨てて、私立文系専願にすればいいと思っている

 

全国の大学のうち、国公立大は学校数で1割、生徒数で2割。残りが私大。

なのに入試倍率で言えば、国立大のほうが私大難関校よりも圧倒的に低い。

数学が出来る事は、相対的なものですが受験のブルーオーシャンに踏みとどまる最大のキーです(ブルーオーシャンが分からない子は、スマホで調べましょう)

数学が出来れば志望校の幅も広がるし、数学を選択していない受験者よりも私大では得点面で有利な事が多いです。

心して臨みましょう。

 

残る知名度については、地方高校の在籍者のほうが理解しやすいはず。

地元の国公立大学のほうが、東京の上位私大や一橋大、東工大などより知名度が高い、というエリアは多いでしょう? 特に旧帝大エリア。

神奈川大学金沢大学福岡大学が私立か国立かなんて、ちょっと離れた場所なら誰も答えられません。

大学の知名度なんて、そんなもんです。エリアで相当偏りがあります。

将来は地元で働いていきたいというなら、人脈や学閥を踏まえて志望校は地元の評価を優先するほうが得策。

人生設計と言ったのはそういう事です。

 

学歴なんて必要ない時代がもう来ている

学歴よりも大事なものがある

そういう意見を、おじさんは決して否定しません。好きなように生きてください。あなたの人生です。

ただ、学歴というのは生涯消えないし変わらない、ある意味非常にお得なものです。医師免許と同じで、更新すらありませんから。

正当に努力して手に入れられるものならば、手にしておいて損は無いはずです。

 

最後に一つ。

私は和田秀樹氏の受験はテクニック論は認めますが、氏の精神分析医としての著作や、社会人向けの啓発本は一切読みません。氏の受験本の中に、品格的に賛同できない面が多々ありますので。

学歴と人間性は必ずしも相関しない事を忘れずに。

 

ドラゴン桜』でも先生が生徒にこう言います。

俺は大学に入る方法を教えるだけだ。大学に行って何をするか、何になるのかは自分で考えろ、と。

 

がんばれ高校生諸君。

志望の大学で思う存分研鑽して下さい。

 

以上  ふにやんま