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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

『社外プレゼンの資料作成術』 前田鎌利

『社外プレゼンの資料作成術』 前田鎌利(2016) 

社外プレゼンの資料作成術

社外プレゼンの資料作成術

 

 ◇目次

社外プレゼンの資料作成術 | 前田鎌利 著 | 書籍 | ダイヤモンド社

 

最近プロレスブログ化しておりますので、ちょっと毛色を変えて。

ビジネス本、自己啓発本はうんざりするほど読み耽ってきたので、最近は厳選して読むようにしているのですが、これは良書の類。

目次を見て頂ければ分かるように、本書は非常に実用的。すぐ役に立つ種類の本です。

同時に、すぐには役に立たない内容、気づかない人には気づかない内容を多分に含んでおりまして、その二つの意味での良書かと。

カラーで Powerpoint シートの実例をふんだんに挙げて、「良いシート」「悪いシート」を対比で見せてくれるので、新入社員からベテランまで広くお勧めできます。

「いや、おれは管理職だから自分でシートを作ることはもうほとんど無いよ」というようなかたも、商談の責任者として同席することはありますよね?

その際の事前チェックで、「ここはこういう風に修正してごらん。もっと分かり易くなるよ」といった的確な指導が出来れば、あなたの株も上がろうというもの。商談の成功率が上がれば、業績にだって直結しますから。

グラフの見せ方、キーセンテンスの作成法、フォントや配色と言った実務面の有用性が極めて高い本です。

 

でも、本書をお勧めする理由はそれだけではありません。

「自社内の常識と、世間一般の常識の乖離を知る」

「本物のプロフェッショナルのこだわりを知る」

この二点の重要性を、本書を通じて学ぶことが肝要だと思います。

 

デジタルな社内資料が膨大な量になっている昨今、会社ごとに「プレゼン資料はこう作るべし」という暗黙の了解というか、ある程度のテンプレートが染みついていませんか?

それを逸脱した資料を作るとなんとなく居心地が悪く、プレゼンする際に落ち着かない。

 

はっきり言って、それは悪弊なんですよね。

ビジネス社会一般の大勢というか、世間標準から自社内ルールが逸脱していたら、正すべきは自社のはず。

「うちはこうなんです」というのは社内では構わないですが、社外プレゼンの場合は根底から発想を改めなければならない。

得意先はあなたの会社のプレゼンだけを受けている訳ではないからです。

競合よりも分かり易く、説得力のある資料になっているかどうか?意外とそれをチェックする機会はないでしょう?

プレゼンする得意先が指摘してくれるなんてことはまず無いですしね。商道徳的にもどうかという話になりますし。

 

もう一つ、本書ではかなり細かい部分まで指南されます。

キーメッセージは「ゴシック」が基本

ネガティブ情報は「明朝+赤字」でインパクトを生む 

社外プレゼンに「ページ番号」は不要

といったレベルです。

実際に図表で見れば納得するのですが、特に若い人に分かって欲しいのは、

ここまでこだわるのがプロフェッショナルだ

ということ。

 

アメリカのバスケットボールの某名門大学で、新1年生(ハイスクールでは神レベルだった子ばかりです)に最初に教えるのは、バッシュの紐の結び方だそうです。

何故か?試合中の大事なシーンで靴紐がほどけて、チャンスを失うといった人為的なミスを100% 無くすためです。

防げるミスは100%未然に防いで試合に臨む。

これがプロフェッショナル(大学生なのでアマチュアですが、彼らは莫大な興行収入をあげるプロみたいなもんですからね)として当然の姿勢だと。

 

ディテールを軽視する人間に成功は訪れない。

ビジネスのプロフェッショナルを目指すかたには、是非一読して頂きたいとおじさんから自信をもって薦められる一冊です。

 

以上 ふにやんま