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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

「つながる脳」藤井直敬 ①科学を語る言葉

「つながる脳」藤井直敬(2009) 

つながる脳

つながる脳

 

「つながる脳」「そうです脳」

Wi-Fi かっ!

朝からポケモンGoで大汗かいて帰ってきました。あれは九州ではキツイわ。とにかく暑い。

自然科学系の本の楽しみは「筆者の科学観」

◇科学とは何か?

◇科学で世界と宇宙を全て解釈することは可能なのか?

◇科学は人間をどこまで幸せにするのか、あるいはしないのか? 等々。

あらゆる科学がそうであるように、脳科学も研究が進めば進むほど複雑になり、専門性が進み、そのためもはや専門家以外では理解できない学問になりつつあるのです。

そんな脳科学の知見を社会に還元しようとしても、その本当の意味は専門家以外にはわからないのですから、一般の人々に何らかの形で伝えようと努力をすればするほど、本質から離れたおもしろおかしい話になりがちです。

科学の面白さは、その目的や問題意識を共有することで初めて理解することができるのだと思います。逆にそれらを共有できない場合は、その面白さを真っ当に伝えて理解してもらうことは難しく、どこかにかならずごまかしが起きてしまいます。(中略)

つまり世間で伝搬されている科学的な知識は、科学者が見ているものとは少々異なった、デフォルメされた戯画的な科学であることがほとんどかもしれませんん。

鋭い事言うなー。しかも文章相当うまいし。

よく「編集者が手直ししてるんだよ」とか言う人いますけど、構成が滅茶滅茶な他人の文章って、長文になればなるほど推敲するのが難しい。

僭越ながら、私も社内で若手の文章をチェックする事があります。おじさんなので。

そういう時、これなら俺が書き直したほうが、赤ペン入れていくより絶対はえーよ!と思いますもん。

やはり元の文章がしっかりしていないと編集者も直しようがないはず。ゴーストライター聞き書きさせるとか、心情的には理解できます。 

そのような現代科学だって、ここまで細分化される前はもっと普通の言葉で語られていたはずです。そういう普通の言葉で語られていたときには、その共有は今ほど難しくはなかったのではないかと思います。

もし全く新しい科学分野というものが発見されたとしたら、その科学はまずは普通の言葉で表現されるでしょうし、その中の疑問は比較的わかりやすい言葉を使って説明されるでしょう。なぜなら、それを語るための専門用語もありませんし、議論の前提となる理論もないし、専門家もいないのですから。つまり、その新しい分野やそれに関わる最も素朴な疑問は、素朴な言葉で語られることになります。僕が今進めている「社会的脳機能の解明」という研究テーマは、まさにその揺籃期にあります。

哲学が全ての科学を統合していた頃のように、同じ言葉で理解を共有する事が困難になった現代において、科学を語る言葉に注目した考察はとても興味深い。

読んでて「ほー」言いましたもん私。

もしそのような新しい研究領域が出現して、そこでの疑問が科学者コミュニティと社会の興味を十分ひくことができたなら、その解決に対して精力的な努力が払われ、あっという間に新規領域として確立されていきます。たとえば、最近のIPS細胞研究などは、そのよい例でしょう。

確かに。IPS細胞とかSTAP細胞とか、どれだけの量の解説が世間に与えられたことか。少しうらやましいんだろうな、山中教授が。

「あー、あれでしょあれ。分化する前の細胞と同じ能力を、分化してからの細胞に再び与えることが出来るってやつ。万能細胞でしたっけ? もう1回何にでもなれる細胞に初期化しちゃうんでしょ?」(今、何も見ずに書いたのですがこんな感じですよね?だめ?)

ぐらいは私でも言えますから。

日本だけなのか海外でもなのかは知りませんが、それって凄いことですよね。

疑問そのものは重要で面白く、人々の興味をひいているのに科学として進まないということはないでしょうか。実は、そのようなテーマが脳科学の中にはたくさんあるのです。たとえば、ココロの問題、自己意識の問題など、すでにヒトが文明をもち始めたころより存在するわれわれ自身に関する問題は、それを理解するために必要な科学的手段が見つからないため、繰り返し人々の間で語られ続け、複雑化することはあっても解決の兆しすらないことが多いのです。

僕は、意識の探求のような、理解するのには歯ごたえのあるハードプロブレム(チャーマーズらによって提出された、物質としての脳から、なぜ意識やクオリヤが生まれるのかという疑問)と呼ばれるさまざまな疑問には、(中略)今の段階では、僕たちはハードプロブレムの周りをグルグルと回っているだけで、表面には傷一つつけることに成功していないと思います。 

あんまり面白いので、前書きにあたる「はじめに」だけでエントリ1回分になってしまいました。

ここから更に面白くなっていくのですよ。

 

続くかもしれません脳。

以上 ふにやんま