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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

『満願』 米澤 穂信 これはさすが

読書

『満願』  米澤 穂信(2014)

満願

満願

 

Pokemon GO(単語登録ずみ)熱は依然として燃え盛っております。

オリンピックにも高校野球にも全く興味が無いので、こういう時に助かる。

昨日は日中はずっと大濠公園

朝10時にスタートして、昼食も公園で済まし、夕方4時にさすがに疲れて一旦帰宅。

夜中に再出撃して、2時まで遠くのジムまで遠征してポイントを稼いでおりました。

土曜の夜に自転車で深夜徘徊。

完全に不審者だし(走行中はやってませんよ)

ちなみにお盆前、Pokemon GOのチーター(チートゲーマー)に一斉摘発が入ったというのは本当ですかね?

早々にレベル30を大きく超えて、ジムにカイリューを立てまくっていたプレーヤー群をぱったり見なくなりましたが。

アカウントBAT って、1回くらうとほぼ回復不能らしいですね。

お陰でレベル27のおじさんも、今や近所では負ける気がしないぜっ!と豪語しております。

補)ポッポの捕獲難度が明らかに上がったのが意外にキツい。これからはビードルも大事にしなきゃ。

 

このように多忙を極めた状態なので、読書は当然ながら後回しです。

逆に言えばこの時期に取り上げる本は、Pokemon GOの間を縫って読了させるパワーを持った、それこそ破格に面白い本という事になる訳で。

でもって『満願』です。

 今頃かよっ!という突っ込みを多々頂きそうですが、ベストセラーを追う習慣が無いのでお許し下さい。

しかも米澤穂信氏の本は初めてという体たらく。お恥ずかしい。

映画インシテミルは観ましたよ。藤原竜也とか石原さとみが出てたやつ。

クローズド・サークルものってちょっと食傷気味ですよねー。

インシテミルのシナリオ思い出してみたら、かなりの部分人狼ゲーム』とごっちゃになってました。

もはや何が何だか状態。

 

いかんいかん。

『満願』に戻りますと、山本周五郎賞直木賞エントリをはじめ獲得タイトル多数。

固く見て30万部(私の推定)は売り上げたと思われる、大ベストセラーです。

既読のかたが多いでしょうが、冒頭をパラパラめくっただけでグイっと引き込まれ、一気に読了。

非常に感心しました。

なんてレベルの高い短編集なんだろう。

これはさすがの一冊です。

売れたのも納得。

中身は「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」の6篇。

いずれも秀作ですが、私は「夜警」「関守」に星5つ付けますね。

たとえば「関守」

お婆さんの淡々とした語り口による、何でもない内容にどんどん恐怖感が募っていく。

これは怖い話になるな! と身がまえるものの、なかなか話はそっち方面に進まない。

「この話、どこに繋がるの?どう落ちるの?」

「俺はどこに連れて行かれるの?」

という不安感が危険水域に達したところで、急展開させるテクニック。上手い。

やっぱり人間が一番怖いのね。。。

表題作の「満願」

私の好みだと星4+ぐらい。

悪くはないけど、もう一捻り欲しいかな。読後感も含めやや不満を覚えます。

私が編集者でも表題作はこれにしますけど。

「死人宿」「柘榴」は先が読めてしまう上、読者の興味がそちらに引き寄せられがちなので減点1。

「万灯」は本作の中では一番並の出来の作品です(偉そうだな、おい)

・一篇一篇に読者を驚かす仕掛けが施してある

・人情の機微、人間の二面性の描写が巧みである

という点では 連城三紀彦『戻り川心中』を彷彿させる凄みがありました。 

同レベルとは言いませんけどね。

戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)

戻り川心中 (ハルキ文庫―連城三紀彦傑作推理コレクション)

 

とみに米澤氏、作家歴は長いもののデビューが早いのでまだとてもお若い。

23歳でデビューして、まだ40歳になっていないはず。

それなのに、こんなにレベルの高い本を出してしまって大丈夫?と要らぬ心配をしてしまいます。

『折れた竜骨』とか、前からチェックだけはしてたんですけどね。

いずれ読みたいな、と。

他の本はどんな出来栄えなのか、これから確認していくのが楽しみです。

以上 ふにやんま