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ふにやんま ー 世界の小所低所からー

http://funiyanma.hatenablog.com/  

『1984年のUWF』第20回 「真夏の格闘技戦」

スポーツ

 

今回は今までになく暴露的。1988年、有明コロシアムでの前田日明 VS ジェラルド・ゴルドー戦が、勝敗の決まった試合、いわゆる「フイックスト・マッチ」であつたという事実を、ゴルドーへのインタビューによって赤裸々に暴きます。

さすがにあの試合がリアルファイトだと未だに思っているファンはいない。

ゴルドーからの一方的な証言なので史実としての信頼性に欠ける。

以上から「暴きます」と言われても苦笑するかたが多そうですが、往時のUファンには結構こたえる内容。

前田側の反論もあるはずですし、ゴルドーの言が100%真実だとは思えませんが、試合の出来が良かっただけにやはり衝撃的。今回の白眉とも言える部分だけに引用などは控えますが、久しぶりに読み応えのある内容。

ゴルドーの右ハイキックを捉えて、前田が裏アキレス一発で仕留めた試合でしたが、この時の前田は上半身を異常に深くかぷせて、こりゃ逃げられんわと会場中を納得さた、素晴らしいフィニッシュでした。

ゴルドー君が如何に内幕をぶちまけたとしても、試合の完成度自体はいささかも揺るがないのだよ。

ここがプロレスファンとスポーツファンの分岐点でしょうね。

勝敗が予め決まった試合に価値など無い。

プロレスファンはそんな甘ちゃんな事は言いませんから。たとえフイックスト・マッチであろうと いい試合はいいんです。

必然性を伴ったマッチメイクと、説得力のあるファイト内容。それに魅了される観客の興奮。

勝つだけでいいアマチュアが、偉そうに語ってんじゃねーよ。

ゴルドーにはそう言いたい。俺はプロ格闘家だと反論されるでしょうが、強ければいい、目に指を入れても最後に勝ったほうが偉いという価値観を私は買いません。

対戦相手と観客の両方を相手に闘うのがプロレスラー。君たちアマチュア格闘家とは次元の違う、大人の世界で闘っているのだよ。分かったかねゴルドー君。絶対に分からなそう。まあプロレス論は一旦置いておきましょう。

本線ではありませんが、今回ピクッと反応した部分を二箇所。

新生Uの目指すスタイルを前田が語ったインタビューが格闘技通信に掲載されたことについて。

前田日明はUWFを格闘技の範疇に入れたい。そして「格闘技通信』編集長の杉山頴男は、前田日明とUWF人気を利用して雑誌の売り上げを伸ばしたい。

両者の思惑は一致し、『格闘技通信』の誌面では「UWFは真剣勝負の格闘技」として扱われることになった。

杉山は『週刊プロレス』の創刊編集長てあり、UWFのすべてを知る立場にある。

UWFが結末の決まったショーであることを知りながら、格闘技であるという虚偽を格闘技雑誌で報道し、読者を欺いた確信犯として、杉山編集長は責任を問われるべきだろう。

意味が分かりません。

何故責任を問われなければならないのか。いいじゃん別に。

柳澤氏はひょっとして、プロレスが根本的に分かっていないのでは? という疑念すら抱きます。リアルとショーの二元論では割り切れない、大人のジャンルであることがプロレスの魅力なのに。

私も新生Uをリアルファイトだと信じて応援していましたが、同時に女子プロレスやFMWも大好きでした。全て矛盾なく、プロレスとして受け入れていたんです。

虚々実々の世界であるプロレス。

村松友視氏のプロレス評みたいですが、これがストンと落ちていない人がプロレスを語ると、必ずおかしくなるんですよね。

格闘技通信』はUWF人気の社会現象化に一役かった。その歴史的意義だけで十分。あれこれ言われる筋合いは全くないはずです。その後に掌を返したとかなら別ですが。知らんけど。

前エントリで俎上に上げたターザン山本氏。

UWFが世間に広まると、文化人がいっちよ噛みしてくる。糸井重里とかクマさん(篠原勝之)とか南伸坊とか高田文夫とか景山民夫とか、人より一瞬先に目をつけていることを商売にしている人たちが前田とUWFに群がった。

いいよターザン!冴えた分析。「人より一瞬先に目をつけていることを商売に」とか、まだまだ鋭い事言えるじゃん。

でも、僕自身は有明コロシアムで完全に飽きた。UWFは終わったと思った。試合には緊張感も危険な雰囲気も何もなかったから『週プロ』にもボロクソに書いた。

ん? なんだか後付けの匂いがするぞ。

UWFがアンダーグラウンドで小さくやっているうちは、自分のものだと思って一生懸命応援したけれど、一般マスコミからもてはやされて、本物と真剣勝負の二枚看板で売っているのがイヤだつた。口には出さないけどね(笑)

後出しジャンケンにくわえて、今度はマニアックなアイドルおたくかよ! よれよれターザンに完全に逆戻り。

俺には見えていた、分かっていた的な記憶の改竄はやめて欲しい。

かねてより先見の明を誇る私ターザン山本は、UWF にいち早く商機と勝機を見出し、『週刊プロレス」という媒体をフルに活用して、会社に巨額の利益をもたらしました。

これでいいじゃん。個人的な活字プロレスの開祖としての評価はもう、何があっても揺るがないんだからさー。

ターザン案件になると口調まで変わってしまってお恥ずかしいのですが、昭和プロレスに毒された(自嘲)大勢の夢を乗せて、新生UWFは社会的規模の大ムーブメントを巻き起こしていきます。

次回は多分そんな流れ。

以上  ふにやんま