ふにやんま ー 世界の小所低所からー

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睡眠薬 減薬から断薬へ ②ベンゾとは?

注意)本ブログの記述はあくまで個人的な見解です。質問をお受けしたり、エビデンスを示したりする事は出来ません。睡眠薬には医療従事者の指導のもと、自己責任で対処下さい。

 

そもそも、

睡眠薬が何故問題になるのか?

というのが普通の反応だと思います。

睡眠薬をやめたら、眠れなくなるだけでしょう?眠れなければ起きていたらいいじゃない。どこに問題が?

そう思いますよね。ここはちょっと補足が必要なところです。2回に分けて説明していきます。

睡眠外来はまだまだ絶対数が少ない為、不眠や抑うつといった症状では、精神科や心療内科を受診するケースがほとんどでしょう。その場合、処方はたいてい下の3点セットからの組み合せになります。症状に応じて、◇で表した分類の2つないし3つといったところですね。薬剤としては、ひとつの◇内で複数になる場合のほうが多いはずです。

抗うつ剤

抗不安薬(常用、頓服)

睡眠薬導眠剤含む)

このうち、抗うつ剤は系統が違う薬剤ですが、一般的にはあとの2項目は同じ系統であることが多いです。それが

ベンゾジアゼピン系統の薬

なんですね。

この系統には共通の効果があるとされており、代表的なのが抗不安、鎮静、催眠、筋弛緩です。

大雑把に言うと、こういった効果が長く続くものが抗不安薬マイナートランキライザー、緩和精神安定剤とも)、短時間しか続かないものが睡眠薬として処方されます。睡眠薬の中でも、特に効き目が早くて短いものは睡眠導入剤と呼ばれます。これらは全て、ベンゾジアゼピン系統の薬剤が処方の主流です。

なお抗不安薬の中でも同様に、効き目が特に早いものは頓服として処方されます。突発的な不穏とか、不安神経症をお持ちの方の緊急対応むけとか。患者側に厄介なワードとして、「頓服を追加しておきますね」というのがあります。置いときますが。

ベンゾはメンタルや不眠以外の病院でも、処方される事があります。筋弛緩作用を期待して、肩凝りのひどい患者さん向けにとか。歯科医でも受診時の緊張を抑える為、投与されるケースがあるそうです。

ベンゾは決して特殊ではなく、割と身近な薬なんですね。睡眠薬の服用は成人の5人に1人、という厚労省のデータもあります。高齢者まで含めれば、身の回りでベンゾの服用歴がある方を探すのはそう難しくないと思います。現在進行形で常用している方となると、さすがに話は少し違ってきますが。

私がベンゾを初めて処方されたのは内科医でした。体の凝りや痛み(疼痛と言いますね)に悩まされており、なかなか快方に向かわない為、お試しみたいな感じで出されたのがデパスでした。良心的な医師でしたが、薬についての説明は特になかったことを覚えています。容量は忘れてしまいました。

で、このデパスが効きました。

もう、信じられないような効き目。

もともと過緊張の傾向があったのに加え、薬の効果が強く現れる体質なので、ドンピシャだったのでしょう。人一倍と言わず効きましたね。

先生、あの薬すごく効きましたよ!めちゃめちゃ体が楽になりました!

とすぐに報告したくらいです。なんとか症状は収まり、続けて通院しなかった為、デパス常用者にはなりませんでしたが。

効く薬ならば常用すればいいじゃん。

という意識が、その頃はまだなかったのも幸いでした。閑話休題

 

ここで言いたいのは、

ベンゾは最初はすごく効く。

ということです。個人的な感想の域を出ておりませんが。

超短期作用型のデパスに限らず、ベンゾ経験者でベンゾの最初のインパクトを否定される方は少ないと思いますね。切れ味抜群ですから。

間違いなく効き目はある。しかも人を選ばず、薬理的な蓄積を待たずに優れた即効性がある。それがベンゾが広く出回る一因である事は否定しません。

大事な事を先に言いますが、

頓服としては極めて優秀な薬

なんですよ、実際。

当時サラッと調べたネットでも、

デパスは屈指の良薬である。

何にでも効いて、安価で、常用しても深刻な副作用がない。

みたいなやたらとポジティブなトーンの情報が多かったことを覚えています。良い薬を処方して貰ったなと感謝しておりました。今考えるとかなりトホホで、これで心理的なハードルが下がってしまうのですが。

ベンゾの怖いところは、最初のこのキレ味に魅せられて、多くの方が頓服から常用のレベルに進んでしまうんですね。

“よく考えたら、症状が出るまで待つ必要なんかないのでは? 症状が出る前に、毎日予め服んでおけばいいじゃん。試しに常用してみたら、体が楽になった気がするぞ。今度先生に言ってみよう!”

人間、易きに流れるのは簡単です。

基本的に医師側も、患者からのベンゾ常用の申し出を断ることはないと思います。 

いや、常用はやめておきましょうよ。頓服で様子を見られた方がいいですよ。だって頓服で支障なく、生活しておられるんでしょう?

そう意見されたのなら、その医師にはホームドクターとして生涯お世話になりましょう。比較的評判のいい病院を選んでも、こう言ってくれる医師は極々まれだと思います。残酷ながら、こんな良心的な医師は極めて少ないのが実態です。病院経営とか、医療と医薬業界の問題とか、医師ばかりを攻められない他の要素もありますが。

 

不調に悩む患者にとっては、まさに干天の慈雨。服用すればすぐに効果抜群のベンゾジアゼピン。夜はしっかり眠れるし、日中も穏やかな心で過ごす事が出来る(あくまで最初は、ですよ)

素晴らしいぜベンゾジアゼピン

この薬があれば、これからの人生バラ色だ!

と薬を飲み続けつつ、爽やかに日々を送れたらいいのですが、そうは問屋が卸さないというお話です。

あちゃ。全然進まないですね。やはり2回続きになりますわ。

 

闘いはまだまだ続く!

以上  ふにやんま