注意)本ブログの記述はあくまで個人的な見解です。質問をお受けしたり、エビデンスを示したりする事は出来ません。睡眠薬には医療従事者の指導のもと、自己責任で対処下さい。
前回の続きです。今回のキーワード。
◇ベンゾの欺瞞性
敢えて擬人化した表現を使っておりますが、それにはちゃんとした理由があって、何故なら私が
ベンゾが大嫌いだから。
薬を好きなヤツなんておるかい!という話もありますが、何と言うかベンゾって、陰湿なんですよね、
どのくらい陰湿かと言うと、てっきりいい奴だと思って居候させたら、いつの間にか嫁さんor旦那を寝取られた上に、子供には違法ドラッグを仕込まれて、最終的には家庭崩壊に追い込まれた!くらいのレベルの陰湿さです。まだ言い足りないな。
ベンゾを服用している方に、こう言ってみたとしますよね。
その薬、良くないらしいよ。やめたほうがいいんじゃない?
この場合、おおかたの反応はこんな感じだと思います。
○この薬のお陰で助かっている。夜もよく眠れるようになった。十分快適なのでほっといて欲しい。
○今のところ、体に影響なんて無い。お医者さんも安全な薬だと言っている。何を言っているのか。馬鹿なの?
すいません。思わず謝ってしまいましたが、そんな弱気な事ではいけません。
皆さん駄目です。もう全然ダメ。
騙されています。ベンゾに。
こいつは根っからの悪党な上に、性根が陰湿ですから、付き合いの浅いうちは決して本性を現しません。服用歴の浅い方は、最初の善人面に騙されるんですね。
個人差はあるでしょうが、服用から1年〜2年ぐらいの間は、ベンゾの効能が悪影響を上回る事が多いのではないでしょうか。前にも言いましたが、ベンゾは効く薬です。体格や体力のある方だと、マスキングの期間はより長くなるかもしれません。
この時期に減薬にチャレンジするような事があれば、離脱症状によって否応なしにベンゾの陰湿さに気付くはずですが、そこはベンゾも抜かりはありません。だって、
呑み続けていれば快適だもの。
まったくもって、うまく出来ております。
この世紀末的な悪党と対峙する為に、我々が忘れてはいけない事。
ベンゾは服用歴が長くなり、体内に蓄積されてから、徐々に本性を現してきます。
注)個人的な見解です。短期の服用でも用心にこした事はありません、
体ががっちり依存して、抜けられなくなったところで、初めてベンゾは牙を剥き出す訳です。退けば激しい禁断症状、進めば体は更にボロボロに。どーですかお客さん、
この耐えがたい陰湿さ。
一番いいのは最初からお付き合いしない事、お近づきにならない事です。
ベンゾの嫌らしいところをもう一つ。
これは私自身の経験から、声を大にして言いたいのですが、
ベンゾは薬に対する判断力を鈍らせ、思考を歪曲します。
服用を続けていると、ベンゾへの疑問が知らず知らずのうちに抑制され、警戒心も麻痺していきます。おそらく違法薬物やアルコール中毒の方と、同じ傾向だと思います。
私のように最初から警戒心を持たなかった人間は、ズルズルと長期の服用を続ける羽目になります。誰かが「あいつは悪党だ」と知らせてくれない限り。
「知らず知らずのうちに」と言いましたが、ベンゾへの依存が心身ともに形成される事で、服用者自身が無意識のうちにベンゾを是認するようになる。ベンゾ排除を招くような行為にブレーキを掛けてしまう、と解釈するべきだと思います。100%個人的な考察ですが。
今回も長くなりました。なかなか減薬の話に入れませんが、もう1回だけベンゾ概論にお付き合い頂ければと思います。
〈次回予告〉
◇不安と結びつく
以上 ふにやんま