ふにやんま ー 世界の小所低所からー

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睡眠薬 減薬から断薬へ ⑤不安と結びつく

注意)本ブログの記述はあくまで個人的な見解です。質問をお受けしたり、エビデンスを示したりする事は出来ません。睡眠薬には医療従事者の指導のもと、自己責任で対処下さい。

ベンゾ概論も佳境に入って参りました。今回のテーマは

◇不安と結びつく

そもそもベンゾジアゼピン系の薬剤には、脳の興奮を抑え、不安を抑制する作用があります。抗不安作用というやつですね。

抗不安薬として処方されるもの以外のベンゾ(睡眠薬睡眠導入剤など)でも、この作用は同じです。感情を穏やかにし、落ち着いた気分で睡眠へ導く。というと聞こえはいいのですが、睡眠薬の場合、言い換えが必要です。要は強烈な鎮静化作用によって、感情だけでなく意識を遮断して服用者を睡眠状態にするわけです。俗に気絶睡眠と言いますが、ベンゾの導眠効果はすさまじいですよ。もうブチッて感じで意識がシャットダウンしますから。

睡眠薬を常用して眠る生活を続けるという事は、毎日毎日アルコールで泥酔して、意識不明で朝を迎えるのと本質的に変わりがないそうです。体にいいわけ無いですよね。

ベンゾで抗不安と言えば、ポピュラーなのがデパスエチゾラムです。

※厳密にはデパストリノゼアゼピン系なのですが、作用の構造はベンゾと同じです。あしからず。

不穏時にポイっと口に放り込むと、すぐに緊張や不安が取れて、リラックスした気分になる。おまけにデパスにはじんわりとした多幸感まで付いてきますから、服用の頻度や量がだんだんと増えてしまいがちなんですね。

デパスもベンゾ系のお約束に漏れず依存性がある為、これにハマると大変です。頓服が毎朝になり、朝昼晩になり、ついには数時間おきに服用しないといられなくなる。デパス中毒の状態になった方の体験談には、悲惨なものが多いです。本来ショートパンチで不安を鎮める、即効型のベンゾなので、依存状態に陥ると服用量が雪だるま式に増えてしまいます。耐性とのいたちごっこ。ドクターショッピングオーバードーズにまっしぐらです。

話を戻しましょう。

ベンゾは不安を抑制する薬なのに、

常用が続くと逆に不安感情が抑制出来なくなります。

※100%ではありません。個人差があります。

そんな馬鹿なと思われるでしょうが、製薬会社の注意事項には必ず記載されていますので、服用されている薬を一度調べてみるとよろしいかと。かなりショックです。愕然としますけどね。

不安感情が抑制出来なくなるというのは、平たく言うと本人の意思に関わらず、不安感情が出現するという事です。これは厄介ですよ。

緊張やストレスとは無縁の場面で、突然不安の感情が湧いてくる。辛いし不便だし、原因が分からないので途方に暮れてしまいます。

ここでメンタルが悪化したと勘違いしたり、頓服でベンゾを入れて不安を抑え込もうとするケースが多いと思います。医師の診断が必要なところで、軽々な事は言えませんが、ベンゾ連用による副作用としての不安を疑う、という選択肢を持っておかれた方がいいですね。薬剤性の不安って、世の中に相当多いのではと思っています。

連用による不安発作も深刻ですが、ベンゾがなかなか手強いのは、服用するうちに患者が元々持っている不安、依存性にがっちり結びつくところですね。

◎この薬がないと心配で出かけられない。

◎症状が出たら怖いから、飲んでおかないと落ち着かない。

といった心理状況に、ベンゾは服用者をたやすく追い込みます。依存的な傾向が強い方は、特に注意が必要ですね。

パニック障害てんかんを患っていらっしゃる方々に、ベンゾ系の薬が処方されている場合。こうした皆さんの心理が、ベンゾのお陰で助かっている、ベンゾ無しの生活は考えにくい、といった方向に傾きがちな事は仕方ないと思います。薬を飲んでいるという安心感、さらにその安心感が生み出す症状の予防効果については、第三者のうかがい知れない部分がありますので。

ただ、劇烈な症状を抱えている訳ではないのに、漫然とベンゾの服用を続けている、という自覚のある方。一度検証と言いますが、自問自答しててみる価値があると思います。

自分はベンゾに依存してはいないか。

デパスの多幸感について触れましたが、ベンゾで得られる安心や睡眠は、自分の置かれた状況や性格を、何ら変えてはくれません。厳しい物言いになりますが、その場その場を薬でしのいでも、薬が切れればもとの状況が変わらず広がっているだけですから。

睡眠は依存と関係ないだろう!と突っ込まれそうですが、そんな事はありません。ベンゾ系の睡眠薬は日中の精神活動にも少なからず影響すると思っていますし(血中濃度が下がっても体内からゼロになる訳ではない。過去の薬剤の蓄積も無視できないはず。素人の私見ですが)、なんでしたら一晩ベンゾを飲まずに床に就いてみて下さい。眠れるかな?睡眠薬なしで平気かな?という不安が如何に大きいか分かると思います。

布団をかぶってから色々な事が頭に浮かび、多少は思い悩んだりするというのはごく当たり前の事ですよね。その当たり前の事すら、ベンゾの服用で避けているという可能性は無いでしょうか。

自分が薬に依存しているという事実に目を向けるのはなかなかに辛い事ですが、いつまでもベンゾと付き合っていると、高い確率で体に悪影響が出ます。

自分の不安とベンゾが結びついていないか

このセルフチェックこそが、脱ベンゾのスタート地点だと思います。悪友とは早く縁を切りましょう。ベンゾなんか無くても大丈夫!と心から言える毎日が、私や貴方に早く訪れる事を願っております。

ちなみに私、ベンゾの完全断薬からちょうど1ヶ月経ちました。まだまだ経過観察が必要な、断薬完了しました!とは言い切れない身分ですが、次回からここまでのステップを書いていきたいと思います。

以上  ふにやんま